カメラのファインダーに、天皇、皇后両陛下のお姿が写しだされている。
天皇、皇后両陛下は、即位20年をお祝いする京都御所で開かれる茶会に出席されるため、16日、大阪国際空港に特別機で大阪入りされた。
本日17日、文楽をご覧になられるために国立文楽劇場にお見えになった。
午後1時28分、国立文楽劇場の楽屋口にご到着された両陛下は、お出迎えの文化庁長官や文楽大夫の竹本住大夫、人形遣いの吉田簑助(いづれも人間国宝)らに笑顔でお答えになられている。
そんな瞬間を、私のカメラがとらえている。
先ほどまでの緊張を忘れたかのように、次から次へとシャッターを切った。
この後、錦秋文楽公演の「芦屋道満大内鑑」の「葛の葉子別れの段」をご覧になられた。
これまでに無い、初めて経験する撮影である。
おそらく、最初で最後であろう一世一代の撮影でもあった。
仕上がった写真を今眺めていると、忘れていた緊張感がまたよみがえった。
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