今日の撮影は、0歳の赤ちゃんばかりだった。
0歳の赤ちゃんだけは、私がいくら大きな声をだしたり、鳴り物でご機嫌を取っても、赤ちゃんの表情をうまくコントロールする分けにはいかない。
1歳を過ぎると、少しはお愛想に、ご機嫌取りに応じてはくれるが、0歳の赤ちゃんの笑顔を引き出してくれるのは、やっぱり親にはかなわない。
撮影進行中に笑ったり泣いたりするのが、0歳の赤ちゃんの特徴である。
だから、大声で泣いている赤ちゃんには、とことん泣いてもらうことにする。
その後に、必ず大きな笑顔が待っているから。
人物撮影で、一番難しいのがこの赤ちゃんで、中でも1歳から2歳頃が難しい。
その点、0歳の赤ちゃんの撮影はすごく楽しい。
今日も、大きな笑い声と、大きな泣き声がやっぱりスタジオに響いていた。
★浪花人情紙風船団の4月公演のチラシが仕上がり、デザイナーさんから頂く。
これは、1月の下旬に撮影したものである。
撮影は、狭いスタジオのスペースの中で、主人公の4人の女性をいかに配置するかだった。
数パターンを考えたが、一列に並んでもらうしかなかった。
後は、ベテラン女優のそれぞれの表情変わりでシャッターを押すだけだった。
雑然としたスタジオの空気とはかけ離れ、女優さんの役への思い入れの集中力はさすがだった。
本番の幕開きまではまだ先だが、まるで今舞台を観ているかの様な錯覚を覚えた。
(この日が顔合わせで、本読みすら行っていないななんて信じられない)
本番がすごく楽しみだ。
★浪花人情紙風船団 2000年に女優の紅萬子さんと俳優・演出の三浪郁二さんが立ち上げたユニット劇団
浪花紙風船団 第10回公演チラシ 表(クリックで拡大)
関西の俳優が組織する集団、関西俳優協議会(関俳協)の公演が、昨日から吹田市のメイシアター中ホールで始まっている。
昨日が舞台稽古と本番の撮影だった。この関俳協には多くのプロダクションや劇団が加盟しており、毎年関西のベテラン・中堅・新人で公演を行っている。
今年の公演は『優秀演技賞受賞者研鑽発表会公演』と題し、総勢六十名を結集しての公演である。
直木賞作家有明夏夫原作『骨よ笑え』の作品を西園寺章雄が脚本、田中弘史の演出で二幕十場の笑いあり涙ありの、関西らしい舞台だった。(敬称略)
この公演は、
26日(土)1:00pm 5:00pm 27日(日)1:00pm 5:00pmの上演。
吹田メイシアター。
時たま、日本広告機構の『あなたにとってはおせっかいのことが、わたしにとっては親切のこと』と、いった様な内容のCMを見聞きすることがある。
先日、Yahoo!オークションで落札した商品を使っていて、ふと思い出した。
落札した商品とは、ストロボ撮影で使うジェネレーターである。
Yahoo!オークションでこのジェネレータと出会う数日前、以前から少しずつ調子が悪くなってきていた、サブで使っている1台のジェネレーターがついに壊れてしまった。メインのジェネレーターと数台のモノブロックストロボで何とか急場をしのいで来たが、やはり新しいジェネレーターが必要にになってきた。
カタログを見たものの、どれもため息の出る程の高価なもので、すぐに購入する余裕もない。
そこで、数度利用したことのあるYahoo!オークションで、『わらをも掴む』思いで検索してみた。
ヒットしたのが、今回落札して使っているコメットの『CX-244』のジェネレーターである。
現行品は新しい型になって、60万円以上はする。
それが、即決価格、なんと8千円!『ホント』と、疑ってみた。
当然、全てが作動する訳がない。「2400Wフルパワーにすると、チャージが遅れ、1200Wであれば問題なく使え、一応ジャンク扱い」と書いてあった。
1200Wで使えたら十分である。『わらをも掴んだ』。
『あなたにとってはジャンク扱いのことが、わたしにとっては宝のこと』である。本当にありがたかった。
日本広告機構の最後のナレーションは
『あなたの親切になりたい、日本広告機構♪』で終わる。
数日前から、Yahoo!オークションの出品者になって、商品を出し始めた。
ほとんど使わずに眠っているレンズや時計、かばんを私の代わりに使ってもらえればと。
落札者として助けてもらった経験が、今度は、逆にお役にたてればと思いながら。
『あなたのお役になりたい♪』
Yahoo!オークションで落札したジェネレーター 8千円
六歳の子役の頃から撮影している小春(仮名)ちゃんを、久しぶりに撮ることになった。
小春ちゃんを意識して撮影するようになったのは小春ちゃんが小学生頃で、他の子役さんとは違った雰囲気が漂っていた。
小春ちゃんを撮る度に、いつもあの当時の表情を思い出すのだ。
そして、この子は早く売れて欲しくないとも思ったものである。
なぜならば、ちやほやされ終わってしまうアイドルよりも、しっかりとした女優になって欲しかったのだ。
幸か不幸か、芸能界で活躍はしているものの、一般にはそれほど知名度は低い。
そんな小春ちゃんも、この4月からもう大学生である。
撮影の度に、まだまだ女の子と思っていたのが、すっかり女性らしく綺麗になっている。
そして、あの子役の当時、みんなと違っていた雰囲気は、まぎれもなく今日の撮影で感じたのと同じ、色気だったんだと分かった。
小春ちゃん、もうそろそろ良いと思うよ。素敵な女優になるのも・・・・。
Canon EOS 5D Mark2
レンズ:VPK 86ミリ(ベス単レンズ)
露出モード:M 絞りf6.8 シャッタースピード1/60秒(ストロボ)
ISO感度:100
記録方式:JPEG
現像処理:Capture One
毎年、撮影の開始は能舞台の『翁』から始まる。
舞台の張り詰めた空気の中、翁が「とうとうたらりたらりら。たらりあがりらゝりとう」と、ツレの千歳とやりとりしながら舞い始める。
今年も撮り始めは、3日・4日の大槻能楽堂の自主公演能からであった。
きょうが二日目で、昨日同様に最初はこの『翁』からである。
面箱持・翁が登場。その後、千歳・三番三・囃子方・シテ方後見・狂言方後見などが登場する。
そして、翁の礼が終わるまで、橋掛かりに整列する。
この間は、客席への出入りも出来なくなり、舞台と客席全体が荘厳さと緊張感で身が引き締まる。
「とうとうたらりたらりら」と神を呼ぶ呪文を唱え、面をつけて人から神となって舞う。
そして、舞い終わった後に面を外して、神から人に戻る。
この何とも言えない不思議な儀式である『翁』は、これから始まる一年に、大きな勇気を与えてくれる。
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