こどもの日の5日、大槻能楽堂の自主公演能は、初めての試みで子供たちによる能が上演された。
午後2時の開演時の客席には親子連れの姿が多く、いつもの公演とは違った雰囲気が漂っていた。
まず始めに、わかぎゑふさんの司会で、大槻文藏先生、宝生欣哉先生、野村萬斎先生による『能の子供たち』というテーマで鼎談があった。つづいて、仕舞、狂言、能が上演された。
野村萬斎・裕基親子の『二人袴』では、初めて狂言を観る子供たちにも笑いが絶えなかった。
能『土蜘蛛』では、笛、小鼓、大鼓、太鼓の囃子方はもちろん、ツレとトモ、ワキの全てが子供たちによるものだった。
全てが子供たち子供たちと連呼をしているが、その舞台の完成度は素晴らしく、見終えた時には、体いっぱいに大きな感動を覚えた。
舞台上の出演者すべてが退場するまで、誰ひとりと席を立つ人もなく、拍手が鳴り止まなかった。
おそるべし、能の子供たち。
最近のコメント