能楽界にも、シテ方や囃子方に女性の能楽師がいる。歌舞伎のように男性のみの世界と思われがちだが、数百名の女流能楽師が社団法人能楽協会に登録されている。能楽辞典の年表には、「1948(昭和23年)観世流に女性師範誕生」とある。《新訂増補 能楽辞典》
きょうは、そんな女性能楽師のお一人である、観世流シテ方の塩谷恵先生の舞台だった。
今回の舞台は『定家』。式子内親王に先立たれた定家の恋心は、死後も蔦葛となって内親王の墓石にまとわりついているという物語である。主人公が女性なので、女流能楽師ならではの感情の表現が観られた。
これまでも、十数回の舞台を撮影させて頂いているが、女性が主人公の能を多く舞われている。
『定家』シテ/塩谷恵 22日午後3時15分、大槻能楽堂で
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